西洋の写本 その1 その特殊すぎる構造について 重さ、装飾など 中世の歴史

Bonjour.

とうとう「写本」を手に入れてしまいました✨ バンザーイ🙌 写本という言葉を聞いたことが無い方もいらっしゃるかもしれませんので端的に言うと、手書きで複製された文書、またはのことを指します。その昔は印刷技術が無かったので、現代のように本を量産するためには既に作られた本の内容を手書きで書き写すしかありませんでした。しかも写すと言っても、今と同じく他の人が閲覧する可能性もあるために殴り書きのようなものでは許されず、きちんと清書したものが求められました。参考までに写本のwikipedia

写本は内容もさることながら、その構造、つまり本の装幀に関しても今では見られない特徴があります。情報量が多いこともあり、この動画は3回に分けて撮影し、構造と内容に関して細かく見ていきたく思います😁

※※必要な部分のみ切り出して紹介しておりますので、途中から動画が始まっている場合がございます。まずは動画からご覧になり、補足をお読みください。

 

 

特徴その1。現代の本と比べてクッソ重い😂笑。これは必ずしもという訳ではないのですが、今回の動画のように携帯しないサイズの本に関しては、ほぼ例外なくとてつもない重量がありました。あまりにも重すぎて、それが写本の通り名になってしまったギガス写本などがその代表です🤣 写本が重くなる理由として、単純に本が大きいということも勿論あるのですが、それに加えて中世特有の本の構造が深く関係しています。

 

 

インキュナブラのトピックはこちらをご覧ください。とりあえず一つ言いたいのは、本は平置きで保管される方が一般的だったということです。昔の本は太い紐を使ってページと表紙を繋いでいました。こういった形状の本をしばらくの間立てておくと、時間の経過と共に紐が重力に負けて最終的に紐が切れたり緩んできたりして本が歪む原因になったので、平置きは保管の観点から非常に合理的でした。今は紐ではなくホットメルトと呼ばれる特殊な接着剤で製本しますが、ブックエンドを使用せずに斜めに立てておいたりすれば同じように本が歪んでくることがあります。他にも湿気などで本が傷むケースもあります。

 

 

十字架がこの本を説明する際に重要なワードとなります。詳細は内容編にて😁 栞は布製で恐らく自然由来の染料で染めていると思います。また本の表紙の芯が木である理由の一つとして、当時は厚紙を作る技術が乏しかったことが考えられます。今では逆に木で表紙を作る方が圧倒的に難儀しますが、当時(15世紀以前)の西洋では製紙文化が同時代の日本よりも広まっていなかったので、必然的に硬い木が芯材として適当であると判断されたのではないでしょうか??

 

現在のように本を立てて保管する際、最初に目にするのが本の背中の部分になるので、そこにタイトルが書いてあると都合が良いに決まっているのですが、本の平置きが基本であればむしろ平(表紙)の部分に書いてある方が自然ですよね? というか、本にタイトルを付ける習慣というのが本格的に始まったのは活版印刷以後です。それまではインキピットと呼ばれる仮題によってタイトルの代用としていました😁

 

おわりに

とりあえず昔の本は重い!、かつ平置きで保管していた点だけ抑えてもらえると幸いです😁 次回も本の構造についてのトピックでーす!

 

動画の全編は下記となります。ついでにチャンネル登録もらえたら嬉ちーなと思うこの頃です。

 

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