蔵書票に関連したトピックをまとめています。
デザインは一緒でもサイズの異なる蔵書票について それと紋章の解説も
Bonjour. 私の書斎で保管している蔵書票の中に、デザインは同じなのにサイズが全く異なる蔵書票というのがあります。一人の票主が多種多様のデザインの蔵書票を作家に作ってもらうケースはよくよくありますが、同じデザインの蔵書票をサイズ違...
同じデザインなのに票主が異なる蔵書票 蔵書票の流用について
原則として蔵書票は一人一デザインです。本屋の店頭などで販売している汎用性のあるものなどを除き、蔵書票はオーダーメイドで制作されるのが基本的な流れとなりますので、デザインが重なることは起こらないのです。そんな中、オーダーメイドにもかかわらず票主(蔵書票の持ち主)がダブっている蔵書票がありましたので、今回はそちらを解説してまいります。
チャールズ・ディケンズの蔵書票 紋章を持つことが出来ない階級
英国の作家チャールズ・ディケンズは、クリスマス・キャロルやデイビッドカッパーフィールドなど、19世紀フランスの貧民や庶民を主人公に据え小説で大成功をおさめました。そんなディケンズですが、実は蔵書票を所有していたことは全く知られていません。恐...
本のイラストが蔵書票として使用されることについて アルフォンス・ミュシャとルーカス・クラナッハ
蔵書票は原則として個人のために制作するオーダーメイドですので、そのデザインは単一のものになるはずのですが、まれに本の挿絵で蔵書票と同じデザインのものが存在するケースがあります。今回はアルフォンス・ミュシャとルーカス・クラナッハが制作した蔵書票を資料に解説してまいります。
ゲテ本その3 紙魚供養 斎藤昌三と書物展望社 変わった装幀
ずいぶん前のジャーナルにて紹介しましたゲテ本装幀「造本小僧浮世戯書」に引き続き、久しぶりのゲテ本の紹介となります。ゲテ本のゲテはゲテモノのゲテと同じ意味で、漢字では下手と書かれて一般には質の悪い物全般を指す言葉として認識されています。ただ装幀の世界では、もう少しポジティブな意味を与えられています。
童話作家初山滋作の蔵書票、および手掛けた装幀など
童話作家として戦前、戦後にかけて活躍した初山滋による蔵書票を紹介したトピックです。票主(蔵書票の依頼主)の少雨荘も斎藤昌三という、一部で著名な本の研究家だった方です。あわせて初山の装幀についても言及しています。
フランス革命前後の蔵書票について 貴族と市民の関係
西洋史のお勉強の中で最大級の衝撃の一つが「フランス革命」ではないかと、個人的に考えています。ただこのフランス革命が蔵書票にまで影響を与えたことを知っている方は、国内ではほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか?
自分の蔵書票「自票」 エドゥアール・マネ アール・ヌーヴォーなど
Bonjour. 蔵書票にしばらくの間関わっていると、自票という言葉といずれ出会うことになると思います。要は蔵書票のことを指して使う言葉なのですが、自という言葉から想像される通り、自分の票であることを示す際に自票が用いられます。例えば...
「異装」という、かつて存在した出版文化について 竹久夢二の本
「異装」という言葉を聞いてピンとくる方は少ないと思います。ちなみに見慣れない、変わった服装のことではありません笑。こちらで紹介するくらいですから、当然装幀と関連のあるトピックとなっています。ただ現代の観点からすると概念的に理解しづらい部分がありますので、不明点はコメント欄にでも投稿ください。
誰でも使える蔵書票 ユニバーサル・エクスリブリス
蔵書票にも様々な形態があり、今回紹介するものは「汎用性のある」つまり、「個人に帰属せず誰でも使用出来る」蔵書票になります。こういったものは遠い昔からあったようで、海外では現在も一部書店などで販売されたりしています。