Bonjour.
アメリカの初代大統領として名高い「ジョージ・ワシントン」も、蔵書票を所有する一人でした。実はこの蔵書票、幾度となく偽造されたことで知られており、それがもとで恐らくアメリカで最も有名な蔵書票と、個人的に確信しています。ワシントン自身もまずもって予期していなかったであろう蔵書票の偽造は、いかなる理由で引き起こされたのでしょうか?
※※必要な部分のみ切り出して紹介しておりますので、途中から動画が始まっている場合がございます。まずは動画からご覧になり、補足をお読みください。
動画内では捏造と発言していますが、実際には偽造と表現した方が正確です。デザインは、典型的な紋章型蔵書票です。ワシントンの父親は下級地主(ジェントリ)だったようで、恐らくこちらの紋章は英国で申請し、取得されたものと思います。ちょいとミニマル過ぎて、私の趣味趣向にはそぐわないんですよね笑 建国の父という事実によるものなか、蔵書票がコレクターズアイテム化し始めた19世紀の後半には、マニアが競ってこちらの収集に努めたようです。
技法は銅版画(エッチング)、紋章の下にはモットー(座右の銘)があり、EXITUS ACTA PROBAT(結果は行為を証明する)と、ラテン語で刻まれています。偽造されたとされる蔵書票の方も、一見は同じものにしか見えません。動画では中々把握しずらいのですが、実は細部の線描が微妙に異なっており、偽物の方が線が荒く(雑に)なっています。また、蔵書票に使用した紙質にも微妙な差異があるようで、そういった部分的な要素を材料に、真偽を判断していくようです。精巧に作られた偽物のブランドバッグの判別と、やることは変わりません。
川に投げ込むことで偽造出来ないようにしたというよりは、仮に偽造しても本物にはなりえない事実を作った、といった方が適切かも知れません。とは言え、本当に投げ込まれたか否かについては、正確な確認が取れていない訳で、この話は半ば伝説として捉えておいた方がよさそうです。そんな俄かに信じがたい噂が広まるほど、ワシントンの蔵書票を求める人が後を絶たなかったということの証左でしょう。
実はワシントンの甥に当たる人物が所有していた蔵書票も、こちらのデザインがたたき台になっている、というよりもほぼ一緒です。あわよくば、ワシントン本人のものと勘違いされて、ひと財産築ければといった、邪な思いがあったのかも知れませんね!参考までに、画像載せておきます。それではメルシー、アビアント、ボンジュルネー!
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