Categories: 本の構造

ソフトカバーとハードカバー

Bonjour.

前回、ソフトカバーとダストジャケットの違いについて言及を致しました。それに引き続き、今回はソフトカバーとハードカバーの違いについて話をすすめていきます。前回ほど、目からうろこの情報とはいかないと思いますが、新たな知識の発見につながれば幸いです。

※※必要な部分のみ切り出して紹介しておりますので、途中から動画が始まっている場合がございます。まずは動画からご覧になり、補足をお読みください。

表紙がsoft(柔らかい)ものがソフトカバー、hard(硬い)ものがハードカバーになります。表紙の素材が違えど、手で折り曲げられない表紙は全てハードカバーに該当します。ちなみに日本では、ソフトカバーを並製本、ハードカバーを上製本と呼んで区別しています。この言葉は、現在の出版印刷業界ではほとんど使われなくなったように思います。

本をハードカバーに仕立てる際に、「芯」が必ず必要になります。原則としてボール紙が一般的(カルトンとなどとも呼びます)で、その上から布なり革なりお好みの素材を被せて表紙をつくります。現在では、ボール紙に何らかのイラストレーションを施したりして、そのまま表紙にしているケースの方が一般的です。

こちらが今お話ししました、ボール紙装幀の本になります。そこに、ほぼ全ての日本人がカバーと勘違いしている、ダストジャケットが被さっています。ダストジャケットに関しては、前回のトピック(ソフトカバーとダストジャケット)を参照願います。それと、ここでは言及しませんでしたが、本の「帯」は日本独自の文化です。

おわりに

「カバー」と一口に言っても、構造、様式、素材、歴史、流行などによって、無数のカバーが世界中に偏在しています。中には、十世紀ごろに作られた金の延べ板に宝石をはめ込んだ、カバー?と言われても全くピンとこないものまであるのです。こうしたハードカバーは、権威の象徴にも利用されたことが分かる一例です。それでは、メルシー、アビアント、、ボンジュルネー!

ご興味がございましたら、youtubeのチャンネル登録に協力頂けますと幸いです。動画の全編は下記となります。ご参考までに。

LE PETIT PARISIEN

(恐らく)日本で唯一の活動をしています。

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