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帳簿の装幀 職場訪問その2 (有)オピック 恩田則保さん

Bonjour.

「帳簿」という言葉に馴染みが薄くなって久しいこの頃です。パソコンに親しい世代だと、「会計ソフト」の方がしっくりくるのかもしれませんね。確定申告の時期に至ると、書斎主人(私)は領収書の整理に奔走して毎年テンパってます笑 今回は、帳簿の記載内容ではなく、その装幀(ガワ)に関して見てまいります。今回は短いです。

※※必要な部分のみ切り出して紹介しておりますので、途中から動画が始まっている場合がございます。まずは動画からご覧になり、補足をお読みください。


製本所の主人である恩田さんに、祖父がお作りになられた帳簿と、ご自身で製本した帳簿を提示して頂きました。いずれも、装幀の様式は同じ(はず)で、西洋ではハーフバインディング(half binding)やコーネル(corner)装などと呼称されます。唯一異なる部分は、背中と角の部分の素材です。大正のものは革、昭和のものは布を使用しています。

帳簿の装幀なんて、普段装幀のことばかり考えている私でさえ、頭に上ったことが無かったのですが、恩田さんの帳簿は、恩田家で代々装幀が統一されているそうです。それどころか、帳簿のデザイン一つで、どこの家系が装幀した帳簿であるかが分かるように、本来は作られていたそうな。帳簿の奥深さに思いがけず触れた次第です。

おわりに

ちょいと考えてみると、帳簿って毎日使用するものなので、作りが堅牢でなければならないんですよね。今世紀はデジタル主流ですから、物質としての劣化を意識する必要がない訳ですが、それが必ずしもアナログに優越するとは限らないのです。インターネット介して、帳簿の情報が漏洩したら。。と懸念して、一部の大企業や国家機関では今も手書きで帳簿をつけているそうです。一長一短、双方が残っていく社会を私は期待します。それでは、メルシー、アビアント、ボンジュルネー!

ご興味がございましたら、youtubeのチャンネル登録に協力頂けますと幸いです。動画の全編は下記となります。ご参考までに。

以上

LE PETIT PARISIEN

(恐らく)日本で唯一の活動をしています。

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