2022年度の予定 とりあえず前代未聞の本を作る

Bonjour. 2022(令和4)年度も、何卒宜しくお願い申し上げます。

「新年の抱負」と銘打つと、ちょいと大げさに聞こえるかもしれませんが、とりあえず今年実現予定の事柄についてお話しすることにします。端的に言うと「現代に完全なまでに逆行した、究極にアナログな本を作り上げる」となるかな?🤣🤣🤣 当事者ながら、純度100%の馬鹿げた計画だなぁと呆れています笑 書かれている内容もさることながら、本の仕様がかなり特殊で、今回はその点に着目して動画を補足してまいります。あ!それよりも本の内容について説明するの忘れてまちた。。オープンな書斎LE PETIT PARISIENのこれまでの活動をまとめた一冊と考えて頂ければ大きな齟齬はありません😃 一部人物評やパンセ(随想)など番外的内容も含まれていますが、全体を通して書斎でお越し下さる方々に普段伝えている事を文章化したものとなります。

※※必要な部分のみ切り出して紹介しておりますので、途中から動画が始まっている場合がございます。まずは動画からご覧になり、補足をお読みください。

まずは文章の印刷に使用する紙のことについて。動画の通りフロンティアタフと呼ばれる紙を使用予定なのですが、現在この紙は廃番となってしまったようで、別の名前で同じ紙が作られているようなのでそちらで対応します◎ 紙は結構ざらついていて、これは麻や綿のボロを混ぜて紙を作っていた古典的な本に特徴的な仕様です。紙の重さに対して厚みを感じることから、紙の繊維がそれほど詰まっていない事が想像されます。

ページとページが繋がっている、すなわち、袋とじの状態になってしまっている本の形態を、俗にアンカット本と呼びます。アルファベットだとUNCUTと記述され、直訳すると切られていないという意味になります。こちらのアンカットですが、書店で販売されている時点でこの状態でしたので、古くは購入者自身で切るのが伝統でした。本の源流に触れたいという、私のわがままがこういった謎の製本様式を成立させています笑 アンカットは現在の製本の仕組みとも深い関係にあるので、詳しい説明は別トピックを設けて行います😄

現在は並製本・上製本いずれもページが裁断(断裁)された状態で販売されているので、それほど大きな違いを感じることはないと思いますが、古くは並製本は原則としてアンカット、上製本は断裁された状態で本の購入者の手に渡りました。ちなみに出版予定の500部のうち、断裁されている上製本30部および、特製のペーパーナイフが付属する並製本70部を除く残り400部の並製本は、購入者の皆さん方でアンカットを切る手段を講じて頂く形になります。趣はありませんが、カッターナイフを代用するのも一つの手です。ページを断裁する新鮮な感覚を覚えたい方は、是非並製本を手に取ってみて下さいね🤣 

それとちょっとしたミスですが、並製本はなみせいぼんと読むのではなく、なみせいほんと読みます。動画を撮っている最中に気が付いたのですが面倒でスルーしました<(_ _)>すみません。

世の中には様々なコテがあると思いますが、その中には製本用のコテ(フランス語ではfer a dorer)というのも存在します。主に革を張った上製本に模様の入った鉄製の道具を押し込みます。コテには直線用のものや花模様、唐草模様や渦巻き模様など様々デザインがあって、実現したいデザインに合わせて適切なものを選択します。動画で紹介しているコテは恐らく19世紀のものと思われますが、まだまだ実用可能であることを信じて今回の一冊に押し込む予定です😍 

ちなみに、動画の画質が悪くて見えづらかったコテの模様はこんな感じです😁典型的な花模様であることが分かりますね😊

おわりに

冒頭で究極のアナログ本を作り上げると申しましたが、より厳密に言うと私の活動そのものを表現した一冊を送り出したいといったところでしょうか?書物そして蔵書票の歴史を掘り起こす作業に終始してきた人間として、本の内容だけでなく装幀からも活動の一端がうかがい知れるようなものにしたい想いが、この馬鹿げた計画の推進力になっています笑 実は納期が1年ほど遅れていて、良い加減完成させろといった外部の圧力もひしひしと感じているので、今年の春先くらいには出版の目途をつけますね♡🤣 ではでは

動画の全編は下記となります。ついでにチャンネル登録もらえたら嬉ちーなと思うこの頃です。

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